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2017年2月18日土曜日

アメリカ人から見た、変なイギリス英語表現

私は「アメリカ英語」を「英語」と思って育った世代に属する。学校教育で習った英語は「アメリカ英語」だった。受験英語から脱すべく「話せる英語」を学んだNHKラジオ英語講座も「アメリカ英語」だった。日本にいる間、私自身は「アメリカ英語」ではなく、「英語」を習っているものと思っていた。(現在の英語教育・学習はもっと多様化しているかもしれませんね。)

日本を飛び出して30年。発音も語彙も慣用表現も違う、色々な英語に触れてきた。アメリカ英語、イギリス英語、南アフリカ英語、オーストラリア英語、ニュージーランド英語、カナダ英語、シンガポール英語・・・。ひとつの国の中でも、地域によって発音や語彙が結構違っていたりする。イギリス英語の場合は階級によって発音が異なる。

ニューヨークに住んでいた頃、ある日同僚が職場に来なかった。「ユダヤ教の祝日だからだよ」と別の同僚。「え? 彼はユダヤ系なの?」と私。
「話し方がモロ、ユダヤ系ニューヨーカーじゃないか。」
「ユダヤ系ニューヨーカーの発音ってあるの?」
「今、君が話しているのは、ユダヤ系ニューヨーカーの英語だよ。」
知らず知らずのうちに、私の英語は周囲のユダヤ系ニューヨーカーに影響を受けていたのだ。

南アフリカに移って来てからは、意識して南アフリカの英語を身に着けた。しかし、英語を第1言語とする南アフリカ人の間でも、その発音は様々だ。

ある日、ジョハネスバーグの空港で知り合いに出くわし、しばらく言葉を交わした。さよならを言った後、一緒にいた友人曰く、「あの、イーストランド(ジョハネスバーグの東の地域)出身の、中の中階級のユダヤ系女性をどうして知ってるの?」 発音から出身がわかったという。

随分前のことだが、BBCのスコットランド系特派員がケンブリッジ大学出身の花形特派員のことをこう言っていた。「あいつは質の高い公立高校の出身だよ」。ケンブリッジ大学風の「中流上」(upper middle class)っぽい英語に矯正しているものの、ある母音の発音が良い公立学校、つまり「中流中の上の方)のものだというのである。因みに、「上流」(upper class)は貴族を指す。

なかなか外国人には難しい。

そこまで微妙でなくとも、英語の2大流派(?)、アメリカ英語とイギリス英語の間では語彙がかなり違う。例えば、「スニーカー」(sneakers)はアメリカ英語。イギリスでは「トレーナー」(trainers)。「ゴミ」はアメリカで「ガーベッジ」(garbage)、イギリスでは「ラビッシュ」(rubbish)。日本でいう「ポテトチップス」(potato chips)はアメリカ英語。イギリスでは「クリスプ」(crisp)。イギリスで「チップス」(chips)と呼ばれるものは、アメリカでは「フレンチフライ」(French fries)。アメリカで「ファーストフロア」(first floor)というと日本の「1階」だが、イギリスでは2階のことだ。1階は「グランドフロア」(ground floor)。

以下は、アメリカ人が理解できないイギリスの慣用表現の例。


You're all bum and parsley (君はお尻とパセリの塊だ)
スコットランドの表現で「口数の多い自慢屋」の意。


2014年7月25日金曜日

ベッカム、ゾンビ、スタートレック・・・。楽しい大学の科目あれこれ

アメリカのテレビ番組『ゲーム・オブ・スローンズ』(Game of Thrones)が米バージニア大学(University of Virginia)で英文学の科目になった。エミー賞、ゴールデングローブ賞など受賞している超人気ファンタジードラマだ。

授業を行うのはリサ・ウールフォーク(Lisa Woolfork)準教授。実績のある学者とのこと。『ゲーム・オブ・スローンズ』は「文学的に見て、非常に多様で含蓄がある文章。何重もの層があり、登場人物が豊富で、とても知的」とベタ褒め。

ディスカッションが主の授業は4週間にわたり、学生たちは最後に『ゲーム・オブ・スローンズ』の新しい章をグループ別に書くことになっている。現在24名の学生が受講中。

4年生のマドリン・マッコーリフ(Madlyn McAuliffe)さん曰く、「昔は本が話題を提供したが、今その役割を果たすのはテレビと映画」「文学と同じ原則をテレビや映画に適用するのは大切だと思う」。

これ以外にどんな「オモシロすぎて、実在するとはとても思えない大学の科目」があるのだろう、と英『デイリー・テレグラフ』(The Daily Telegraph)紙が探し出してきたのが以下のコース。

デイビッド・ベッカム研究(David Beckham studies) 英スタッフォードシャー大学(Staffordshire University)

この大学には「メディア・スポーツ・文化」という学位があるそうで、その授業の一環。ベッカムの写真をホレボレと観賞するわけではなく、人々がサッカー選手に夢中になる現象を社会学的に研究するもの。コースを創設したエリス・キャシュモア(Ellis Cashmore)教授曰く、「今日ベッカムが大きな注目を浴びているのは事実。ベッカムは数多くの夢想・幻想の対象となっている」。

2009年ケープタウンにて。記者会見で一語一語ゆっくり言葉を選んで話す、誠実な態度が印象的でした。



2014年4月20日日曜日

ナショナルシアターライブ 『ウォーホース~戦火の馬~』(War Horse)

METライブビューイング」(Metropolitan Opera Live in HD)のお蔭で、ニューヨークのメトロポリタンオペラの公演がアフリカにいながら観れるようになったが(「オペラも容姿の時代? METライブビューイング 」)、「ナショナルシアターライブ」(National Theatre Live)のお蔭で、ロンドンの国立劇場の公演もアフリカにいながら観れるようになった。現在上映されているのは『ウォーホース~戦火の馬~』(War Horse)。

National Theatre Liveから)

原作はイギリス人作家マイケル・モーパーゴ(Michael Morpurgo)による同名の児童文学(1982年)。第1次世界大戦で離れ離れになったアルバート少年と馬のジョーイの物語を軸に、戦争の悲惨さと平和の大切さを描く。

第1次世界大戦では、英軍だけでなんと100万頭もの馬が「戦死」した。戦場はヨーロッパだから、海を越えて行ったわけである。多くはマシンガンや鉄条網に向かって突撃させられ命を失った。重労働の挙句、疲労困憊して死んだ馬もあった。幸運にも生き残った馬の殆どが肉屋に売られた。