一週間以内に負債を返済しなければ、サンタさんが破産する!?!
そもそも、なんでサンタクロースに負債があるの? そういえば、世界中の子供たちにプレゼントを買う資金はどこから調達するのだろう?
・・・とかマジで心配しそうになる。
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フィンランドの北極圏に位置する町ロヴァニエミ(Rovaniemi)でサンタさんに会ったことがある。
ロヴァニエミはサンタクロースが住む町として有名だ。空港に着いた途端、「サンタクロースのオフィシャル空港」という標識が迎えてくれる。
サンタクロース中央郵便局もある。世界各国からサンタさんへ出された手紙はここに届き、サンタさんから返事はここから出される。(フィンランド宛てに国際郵便で出さないと、各国の郵便局で処理されてしまうらしいから要注意。)
そして、サンタクロースのオフィスもロヴァニエミにあるのだ。
ちゃんと入口に「サンタはここにいます」(Santa Is Here)と書いてある。
営業時間は9時から18時まで。入場無料。ただでサンタさんとお喋りできるのだ。
サンタさんはイメージ通り、赤い服と赤い帽子を見につけ、長い白いひげを生やした、恰幅の良い年配の男性だった。「日本に行ったことがあるよ~」という気さくな方。傍のテーブルには日本の写真集が置いてあった。
サンタさんのオフィス内での写真撮影、ビデオ撮影は禁止。しかし、会見の模様はすべてビデオに録画され、サンタさんとの記念写真も撮ってくれる。サンタさんに会うのは無料だが、写真やビデオが欲しかったら購入するしかない。もちろん購入する必要はないのだが、「一生に一度かも」と心が揺れ動くのが人間の悲しさ。「高すぎ! そんなもの、いらない!」とうそぶいていた私も、結局購入してしまった。40ユーロくらい払ったような気がする。
映像がこの中に入っているわけだが、2年経った今もまだ見ていない。記念撮影の写真は一体どこへいってしまったやら。。。
この40ユーロが子供たちへのプレゼント代になるかというと、そうではない。サンタさんの雇用主「ディアノルディア」(Dianordia)社の収入になるのだ。財政困難に陥っているのはサンタさん個人ではなく、ディアノルディア社。最大の債権者は税務署。20万ユーロもの税金を滞納しているという。
赤字の原因はヨーロッパの経済危機。ギリシャ、イタリア、スペイン、ロシアからの観光客が途絶えてしまったのだ。サンタさんといえども、世界経済に大きく影響される。一週間以内に負債が返済できなければ、ディアノルディア社は倒産を免れない。
サンタさん、失業の危機! 失業してしまったら、あのおじさん、どんな職業につくんだろうなあ。
(参考記事」2015年8月23日付「Sunday Times」など)
【関連ウェブサイト】
サンタクロース・オフィス
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