日本人はムーミンが好きだ。大好きだ。日本では1969年から4度もTV番組化された。
日本ほどではないが、またアメリカ合衆国や南アフリカではあまり知られてないものの、ムーミンは世界各地で人気者だ。子供向けに書かれた原作9冊は34か国語に訳され、ロンドンの『イブニング・ニューズ』(The Evening News)紙に連載された大人向け4コマ漫画は、世界40紙以上に転載された。スウェーデン、ソ連、ポーランド、ドイツでもTV化されたらしい。
2013年の夏、約3週間フィンランドを旅行した。ロヒヤ(Lohja)で琉球古武術保存振興会の国際セミナーに参加後、フィンランド人のパートナーと一緒に親戚・友人巡りをしたわけだが、初めての本格的フィンランド旅行とあって、ロヴァニエミ(Rovaniemi)のサンタクロースとナーンタリ(Naantali)の「ムーミマーイルマ」(Muumimaailma)、英語名「ムーミンワールド」(Moomin World)ははずせない。
テーマパーク「ムーミンワールド」では、ムーミンの世界が等身大に再現! なかなか楽しめる。だが、入場料・飲食料金とも高い。家族4人で行ったりすると結構な出費になる。(日本での人気を反映してか、日本人の若いカップルや熟年カップルがやたら目についた。)
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ムーミンワールドの地図 |
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5階建てのムーミンハウス |
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ムーミンハウスの中はこんな感じ |
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屋外でも物語の場面を再現 |
ここまで来たからには、やはり地元でムーミングッズを手に入れたいが、マグカップなど日用品はオフィシャルの「ムーミンワールド」や「ムーミンショップ」ではなく、スーパーマーケットで買うと断然お得!
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柄違いのシリアルボール4個をスーパーで購入。1個10ユーロ程度 |
スーパーで売っていないニョロニョロのぬいぐるみは、やむなくムーミンワールドで入手した。
ムーミングッズをはじめとするムーミンの知的所有権は、作者トーべ・ヤンソン(Tove Jansson)の姪ソフィア・ヤンソン(Sophia Jansson)が管理している。ディズニーの買収オファーを蹴り、愛する叔母トーベが残した世界的遺産ムーミンを家族の手で守ろうとしているのだ。ソフィアはトーベ・ヤンソンの傑作Sommerboken(邦題『少女ソフィアの夏』)の主人公でもある。トーベに可愛がられたらしい。
ムーミン関連資料が最も充実しているのは、タンペレ美術館内の「ムーミン谷」。トーベ・ヤンソンのオリジナル作品が2000以上展示してある。見どころは凝りに凝ったムーミンハウスの模型や、手描きイラストなど。
ムーミンはこれまで、オペラや劇にもなっている。更に、2014年がトーベ・ヤンソン生誕100周年記念だったことを受けて、様々なイベントが企画・開催されている。劇場映画『ムーミン 南の海での楽しいバカンス』は2月13日に日本で公開されたばかり。原作は新聞連載の4コマ漫画だ。また、2月19日から3月15日まで、愛媛美術館で『MOOMIN! ムーミン展』が開催中。
そして、遂に登場したのが、ムーミンバレエ! 上演するのはフィンランド国立バレエ団。本格的だ。でも、ムーミンの着ぐるみを着るのかな?
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(Comet in Moominland ballet) |
やっぱり。。。
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(Comet in Moominland ballet) |
超動きにくそ~。
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(BBC NEWSBEAT) |
バレエ的な動きはムーミン以外の登場人物が担当するとのこと。なんとなく納得する。
原作は『ムーミン谷の彗星』。開幕は3月6日。会場はヘルシンキの「Ooppera」。チケット代42ユーロ。ムーミンファンの皆さん、たまたまその頃フィンランド旅行予定の皆さん、是非如何ですか?
【関連ウェブサイト】
「All Things MOOMIN」(ムーミンの日本語公式ウェブサイト)
劇場映画「ムーミン 南の海での楽しいバカンス」公式ウェブサイト
「ムーミンランド」(英語)
タンペレ美術館「ムーミン谷」(日本語)
愛媛県美術館
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