2015年9月25日金曜日

スマホの代わりに諦めるもの EU諸国で調査

日本を出て28年になる。たまに日本に行くと、変わるもの、変わらないものに気がつきがちだ。

そんなに遠い昔でもない頃、東京の地下鉄や電車では、多くの人が本や雑誌を広げて読んでいた。携帯電話が世界中で普及をし始め、ヨーロッパやアフリカでSMSを送ることが普通になった頃、日本ではまずPHPによるショートメール、その後は携帯メールが一般的になり、電車内で魔術師のように指を動かし、メッセージを送っている若者が目についた。スマートフォンが一般的になった今では、紙の媒体を読む人を電車で見かけることが稀になった。小型パソコンを常時携行しているようなもので、メール、ゲーム、ネット、読書などがすべてスマホで出来てしまう。

現在では、世界の多くの地域で、スマートフォン以外の携帯電話を入手する方が難しい。私が住む南アフリカでもそうだ。出先にまでネットや電話に追いかけられたくない私は、携帯電話でデータ通信をしないどころか、電話としても緊急の場合以外使っていない。(電話自体があまり好きでないので、電話線を使った電話ですら殆どかけない。)だから、超シンプルな、あまりごちゃごちゃ機能のついていない機種で十分なのだが、選択肢がないため、データ通信をしないのにスマホを使っている。(南ア市場で一番安い「マイクロソフトルミア」!)

しかし、周りを見渡すと、そんな偏屈なのは私ひとり。どんなメカに弱い友人でも、スマホでメールし、ネット検索し、写真を送り、ワッツアップ(WhatsApp)でメッセージを送っている。(南アではラインは無名で、一般的なのはワッツアップ。)

ある日突然スマホが使えなくなったら、途方に暮れる人が多いのでないか。

そこで、コンサルタント会社BCGがEU各国で「携帯ネットを一週間諦めるくらいなら、何を諦めますか」というアンケート調査を行った。

その結果がこれ。



スマホを諦めるくらいなら、ファーストフードや新聞を諦める、という人が70%以上もいる。以下、チョコレート、アルコール、本(50%以上)、コーヒー、運動、映画(40%以上)、そして車、セックス、シャワーと続く。「スマホを諦めるくらいなら、セックスを諦める」人が14%、「シャワーを諦める」のは9%だった。

新聞、本、映画を諦めるというのは、いずれもスマホで用が足せるから理解できないこともない(個人的には、映画はもっと大きな画面で見たいけれど)。その他の項目については、どう解釈すべきなのだろう。地域差はあるのだろうか。日本人だったら何を諦めるのだろうか。

スマホをお持ちの皆さん。あなただったら、一体何を諦めますか。

(参考資料:The Economist "Crackberries"

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