ジャンケンに勝つためには、手を出すパターン、相手の心理、そして統計に精通する必要があるという。
まずパターン。「世界ジャンケン協会」（World Rock Paper Scissors Society）によると、ジャンケンの素人、特に男性は最初に「グー」を出す傾向がある。英語で「グー」にあたる「石」には「強い」というイメージがあるためというが、「石」という言葉のイメージなのだろうか、拳に対するイメージなのだろうか。もし前者だとすると、日本人には当てはまらないパターンかも。
とりあえず、この記事の通り、素人は最初に「グー」を出す傾向があるとすると、素人相手には「パー」を出せば勝つ確率が高くなる。
玄人（ジャンケンの玄人ってあるんだろうか？）は素人が「グー」を出しやすいことを経験的に知っているから、素人を相手にする玄人は「パー」を出す傾向にある。従って、玄人を相手にする素人は「チョキ」を出すと勝つ確率が高い。
更に、浙江大学（Zhejiang University）の「ゲーム理論」専門家たちが、360人の学生に延べ約2万回のジャンケンをしてもらった結果を分析したところ、「次に何を出すか」にパターンがあることがわかった。勝った人は、その直後同じ手を続ける傾向がある。負けた人は「グー」「チョキ」「パー」のサイクルに従って次の手を出す（例えば、「グー」を出して負けた人は「チョキ」、「チョキ」を出して負けた人は「パー」を出す傾向にある）。つまり、相手が「グー」を出して勝った場合、次も「グー」を出す可能性が高いから、こちらは「パー」を出せばよい。相手が「グー」を出して負けた場合、次は「チョキ」を出す可能性が高いから、こちらは「グー」を出せばよい。
（この記事には書かれていないが、世界ジャンケン協会のHPによると、同じ手を3回続ける人はあまりいないらしい。つまり、相手が同じ手を2回続けて出したら、次は違う手を出すと仮定できる。グーが2回続いた後は恐らくチョキかパーを出すから、こちらはチョキを出すのが得策。）
次に、心理の駆け引き。例えば、「次にグーを出す」と宣言する。そう言われて、パーを出す人はまずいない。グーかチョキだろう。こちらは宣言通り、グーを出す。相手もグーだったら引き分け、チョキだとこちらの勝ち。いずれにせよ、負けることはない。
最後に統計。実は、「グー」「チョキ」「パー」を出す確率は同じではない。「パー」を出す確率が29.6％と低くなっている。だから、何を出すかどうしても決めかねているなら、パーを出すのが一番勝つ確率が高い。・・・って、わ、わからない。なぜそうなるか、どう考えてもわからない。この記事を執筆者の書き間違いでは？・・・と思い、世界ジャンケン協会のHPで確認してもそう書いてある。
記事はこれで終わり。えっ？ 「必勝法」の極意伝達はなし？
世界ジャンケン協会では、「公式戦略ガイド」を発行しているから、本気でジャンケンに勝ちたい人はそれを読むしかないってこと？
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| 「ジャンケン公式戦略ガイド」 |
世界ジャンケン協会の歴史は、意外に長い。前身の「ジャンケンクラブ」（Paper Scissors Stone Club）がロンドンで設立されたのは1842年。世界各地に支部ができたのを受け、1912年に「世界ジャンケンクラブ」（World Rock Paper Scissors Club）に改名。同じころ、本部がロンドンからトロントに移る。1925年、会員数が1万人を突破したのを記念して、「世界ジャンケン協会」に再改名（会員数が1万人を超えたのは短期間だったらしい）。
かつては「世界選手権」（World Championship）を主催していたという。最後の世界選手権が開催された2009年には、世界から500人以上がトロントに集まり、ジャンケン世界一の座を争った。一等賞、なんと7000ドル！ ゲーム理論や心理効果や統計を駆使して臨む価値はあるかも。
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| 世界ジャンケン協会の紋章 |
世界ジャンケン協会主催以外にも、いろいろ大会はあるようで、近いところでは2016年4月16日、ロンドンで「国際ジャンケン選手権」（International Rock Paper Scissors Championship）が開催されている。128か国から参加者があったとか。
（参考資料："Here's How To Always Win At Rock, Paper, Scissors"など）
【関連ウェブサイト】
「World Rock Peper Scissors Society」
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